大賛成!オカルトともいえるスポーツ心理学
心・技・体という言葉は、全てのスポーツに共通に説明される言葉ですよね。最近では、技・体よりも「心」が重要で、「心」を鍛える必要がある、と説いている専門家もいらっしゃる。しかし、どうしてスポーツで成功された方は、ビジネスの世界に入り込んでくるのでしょうね~スポーツの監督やコーチで成功した方があまりにも無造作にビジネスを語るのにはちょっと疑問があるのですが。
それはそうとして、最近、織田淳太郎著 「コーチ論」(光文社新書:2002年12月)を読みました。内容は、読者レビューにも記されている以下の評価に私もまったく同感です。
本書では主にこれまでの日本のスポーツにおけるコーチング技術の問題点が論じられ、そしてそれを改革しようとする新しい世代のコーチ達の努力が紹介されている。そういった意味で本書はスポーツ指導に携わる人向けの本である。
ただ、私は本書にある以下の一節には、なるほど、「やっぱり!」といった感動がありました!
体育学部の出身者がスポーツ心理学の分野に入り込んできて、心理学者や精神科医、カウンセラーなどの専門家が退いていった。(中略)で、そういう体育学部出身者がメンタルトレーニングに関する本を書いたり、心理学を使って能力の開発に手を染めるようになった結果、日本のメンタルトレーニングそのものが、非常にオカルト的になってしまったわけです。(p.151 - 152)
これまで何冊かスポーツ心理学やメンタルトレーニングに関する書籍を読みましたが、どうも論理展開が曖昧だったり、何を根拠に主張しているのかが不明であったり、ととにかく疑問点が多過ぎて・・・著者の経歴上は、上記のように某大学の体育学部出身の教授や体育教師というのが多いのが現状でした。
メンタルトレーニングという存在を理解した上で、心理学の専門家や精神科医の専門知識を注入する必要がありそうです。実際には、心理学や精神科医の書籍の方が大いに学べる部分が多いことに気が付いていたのでちょっと安心しましたが・・・