現状打破のためにリスクを冒せ!
以前、「リスクを冒せ!:オシムがまだ語っていないこと」という投稿記事を公開しました。計算されたリスクを冒すことによって、勝機がやってくるとオシム監督は主張しているのですが、まったく同じことと考えられるリスクに関する記述が、何度かご紹介している新書、羽生善治著「決断力」(角川oneテーマ21:2005年7月)にあります。
物事を進めようとするときに、「まだその時期じゃない」「環境が整っていない」とリスクばかりを強調する人がいるが、逆説的にいえば、非常にいい環境だといえる。リスクを強調すると、新しいことに挑戦することに尻込みしてしまう。リスクの大きさはその価値を表している。(p.69)
更に、以下のようにも記述しています。
日本の社会は、同質社会ということもあって、この(リスクと決断のこと)バランスが悪いと思う。リスクを負わない人がいる一方で、リスクだけ負わされる人がいる。決断を下さないほうが減点がないから決断を下せる人が生まれてこなくなるのではないか。目標があってこその決断である。自己責任という言葉を最近よく聞くが、リスクを背負って決断を下す人が育たないと、社会も企業も現状打破にはつながらないであろう。(p.71)
個人競技の場合、自分で積極的にリスクを冒すことによって、現状打破をはかる必要があるし、自己責任においては、ほとんど周囲の人達には迷惑をかけることはありませんから、努力をしてリスクを冒して欲しいと考えています。
また、団体競技(ここではひろい意味で社会や企業)においては、周囲への配慮は必要でしょうけど、やはりリスクを冒すことによって「流れ」に変化が生じ、ある時は現状打破につながるし、ある時は失敗という事になるでしょうけど、それをベースに更なる上を目指すことが出来るようになると思うのです。
最近の新入社員や若い社員、学生やジュニア・・・このリスクを冒す、という考え方が特に貧弱になったような気がします。もっともっとリスクを積極的に楽しんで欲しいな~と感じている我々のような初老の人達も沢山いることを知って頂きたいと思っています。
関連投稿記事
上記の投稿記事で引用している羽生善治著「決断力」(角川oneテーマ21:2005年7月)に関して、以下の投稿記事も参照して頂ければ幸いです。
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