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高齢とともに記憶力が衰える、はウソ!:記憶力を強くする

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記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方スポーツ、勉強、仕事など全てに重要なことは、記憶であることは、これまで何度も投稿記事にしました。また、記憶力を高める方法もいくつかの新書で紹介されていることも公開してきました。

脳科学の観点から、既に記憶というものは、科学的に立証されだしているんですね。もっと早く知っていれば良かった!「個人的には、年齢もかさんでいるし、既に記憶力なんて私には無縁かも・・・忘れっぽくなってきたし・・・」と、半分は諦めムードだったのですが。

ところがです!「歳をとってきたからといって記憶力が低下する、といったことは脳科学の観点からはありえない」と説明している新書を発見!衝撃的な内容です。記憶の種類は年齢とともに変化するが、記憶力そのものが低下することは無い、ということを科学的に検証しています。

新書、池谷裕二著「記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方」(ブルーバックス:2001年1月)が、そうした内容を解説しています。ブルーバックスという種類の新書で、理系に私にはとてもなじみやすいシリーズですが、「科学的に」といった理論的な展開が嫌いな方には難しいかもしれません。

実際に、この新書には、脳科学に関して、記憶を科学的に解説している章もあり、理解するのが大変な章がありました。それでも、これまでの脳科学に関する文献よりも、私にとっては、より説得力がありました。

特に以下のような解説は、科学的に「年齢とともに記憶力が低下する」を否定していてとても興味深い!

  • 海馬は「記憶」を頼りにあれこれと考察するときに使われ、そしてまた、使われることによって海馬が鍛えられ膨らみ、記憶力が増大するという仕組みだったのです。この発見によって、鍛えさえすれば記憶力は上昇するけれども、鍛えなければ記憶力は増強しない・・・(p.30)
  • 若い頃よりも歳をとったほうが記憶の容量が大きくなるということを意味しています。それなのに人は「歳のせいで覚が悪い」と嘆きます。この嘆きはたいへんな間違い・・・(p.187)
  • いつまでも同じような勉強方法を繰りかえしていると、自分の記憶力に限界を感じるようになるのです。また、そういう人に限って、「もう若い頃のようには覚えられない」と記憶力の低下を嘆くのです。もちろん、それは、本当に記憶力が落ちたわけではなく、記憶の種類が変わったにすぎません。(p.190)

更に、上記に加えて、「脳科学の観点から、天才は存在しない!」とといていることにも感銘しました。「天才」は、研究分野や勉強の世界だけに限らず、スポーツの世界でも「天才」は存在しないと科学的な根拠をベースに論じています。

年齢を言い訳にするのではなく、もうちょっと脳科学を知って、更なる精進が必要だな、と思い知らされた新書でした・・・



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