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内田樹氏のデビュー作、「ためらいの倫理学」に挑戦だ!

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ためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫)出会いは(といっても実際にお会いしたわけではありませんが・・・)、雑誌に掲載された「大学入試に良く出る現代文の著者」のリストにあったまったく知らない著者、内田樹(うちだたつる)という名前を見たことから始まりました。

詳細は、本ブログの投稿記事「大学入試「現代文頻出著者」ランキング!?」を参照して頂くとして、なぜ内田樹氏に興味を持ったかというと、まったく知らない名前だったことが最も大きな理由ですが、加えて専門がフランス現代思想と武道といったまったく異なる分野であり、尚且つ大学教授であったからでした。

私が接する大学教授のような「先生」と呼ばれている方々は、とにかく自分の主張や研究内容が正しいという前提で、周囲の人達に押し付ける人種、といった感想があり、自分が全て正しいといったオーラがあまりにも強過ぎて、近寄り難い雰囲気があったらなのです。

「どうせ、この内田樹という大学教授も同じ人種だろう!」といった偏見があり、「フランス現代思想」と「武道」という一般人では到底理解できそうにない事柄を専門としているということで、その偏見は更に強くなっていました。

そして、最初の本として選択したのが、「合気道をやっている」ということと、「専門が武道」といったことから、ちょっとだけ興味があって、「文庫本であれば、内田樹氏の本の内容が外れでも、損害は少ないから良いだろう・・・」と気楽な気持ちで購入した内田樹著「私の身体は頭がいい」(文春文庫:2007年9月)という文庫本!これが衝撃的な内容でした。何やら、これまでもやもやっとしていたスポーツに関する疑問が、まるで霧が晴れるように、す~っと視界良好になっていきました。

その後、2 冊目として内田樹、平尾剛著「合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論」(朝日新書:2007年9月)を読了、更に 3 冊目として、内田樹著「14歳の子を持つ親たちへ」(新潮新書:2005年4月)を一気に読了。

とにかく全てが読み易く、す~っと内容が自分の中に入ってくる感じが止めらなくなった理由です。

書店へ足を運んでは、内田樹氏の新書と文庫を探し、「まえがき」を読んでいく内に、内田樹著「ためらいの倫理学―戦争・性・物語」(角川文庫:2003年8月)が、どうやら単著としては「デビュー作」らしいことが解りました。

これまでの 3 冊とは、ちょっと趣が違っていますし、「倫理学」といったまったく未知の世界のタイトルでしたから躊躇もしましたが、「興味がある著者ならデビュー作を読む必要があるだろう」と勝手に決めて購入。読み始めました。

まだ、前半部分の「戦争」に関する章の途中ですが、これまでまったく「戦争」をテーマにした本を読んだことがありませんでしたから、正に「挑戦」ということになりました・・・

それにしても、「戦争」は怖い、といった上で「実際には良く解らない」から、普段は語らない、とと前半で記述していますが、こうした素直に「解らないものは解らない」と何もためらいもなく記述できるところに、内田氏の文献の良さがありそうです。

周囲の批判や反論をまったく臆する事無く、自分の考えを解りやすく説明しているところに好感が持てるのでしょう。また、内田氏のマイノリティーとしての意見に(マイノリティーに関しては、投稿記事「内田樹氏、何で 14 歳というタイトル!?」を参照して下さい)、どこかで私自身が合意しているところも次々と読んでみたくなる理由かもしれません。



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