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「2008年02月」のアーカイブ

新運動理論!?身体から革命を起こす

身体から革命を起こす (新潮文庫 こ 43-1)以前の本ブログの投稿記事、「新運動理論」でご紹介した文庫、甲野善紀、田中聡著「身体から革命を起こす」(新潮文庫:2007年8月)を読み始めました。

これまで、甲野善紀氏には興味があって、いろいろと文庫や単行本を読んでみようと試みましたが、私のような凡人には、ちょっと難しい・・・「何のための記述なのか」と何度読み返す部分も多く、読了ができませんでした。

ところが、この「身体から革命を起こす」は、田中聡氏の絶妙なタイミングでの甲野氏の説明を入れ、田中氏の言葉で話を展開するので、素人である私にも理解し易く構成されています。

これまで、甲野氏に関する考え方は、内田樹氏の文献で触れていますから、その分、これまでよりも理解力が私にできていることは事実ですが。

まだまだ前半ですが、指導者やコーチに対する批判、学校教育に対する批判、そして現代スポーツに関する間違った姿勢・・・どれをとっても、背景には強い信念と実践から得た体験談もあり、非常に説得力があります。

読み易い文体で、上記のような独自の視点での考え方は、すらすらと理解できる!内容に、それほど期待していなかった(失礼)ので、この文庫は、「当たり」の気配。

読後感は、もうちょっと読み進めてから公開していこうと思います。

知的生産術って、そもそも何ですか!?

いろいろなブログでも話題沸騰!?の「知的生産術」という言葉。最近では、勝間和代女史の「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」(ダイヤモンド社:2007年12月)という単行本が売れているようで、ブログでもいろいろと引用されているようです。

私個人は、そもそも「知的生産術」という言葉が解りません。所謂、作業効率を上げる、という解釈で良いのでしょうか?

もし、「作業効率を上げる」という解釈が正しいとすれば、そうしたことは、かなり以前から日本企業が世界をリードして実践してきたわけですから、何も今更騒がなくても良いのではないかという感触なのですが。

その昔、戦争に負けた日本は、「安かろう、悪かろう」と世界で評価される日本の商品を、徹底して品質に拘り、「カイゼン」を積み重ねて、日本を経済大国までのし上げた企業の実績がその事実を証明しています。

そうした実績は、何も語られることもなく、「知的生産術」といわれても、ちょっとピンとこないな~なんて考えている私は、ちょっと変わり者!?

万年筆と自動車

文房具好きの方であれば、一度は閲覧した頃があるであろう「手帳とカバンのホームペーヂ」。片手に葉巻を、そしてとっておきのブレンドコーヒーを飲みながら、ゆっくりと読んでいるのが似合いそうな内容ですので、一度ゆっくりと拝読されることをお勧めします。

ペリカンスーベレーンペリカン Supportさてそんな「手帳とカバンのホームペーヂ」にあるコラムが、この度「手帳公論」として独立したブログになりました。そこに、「手帳公論::万年筆を買いに(ペリカンM400購入記)」という投稿記事が公開されています。2005 年に公開されたウェブページの内容を加筆訂正したものですが、なかなか読み応えがあります。

そうした投稿記事の内容で、特に以下の内容は、とても興味深いので引用させて頂きました(って、結構長々と無断で掲載させて頂きました・・・)

万年筆と車は、共通することが実に多いと思う。
日本、ドイツ、イタリア、フランスなど、多くの国の製品がそろっている。そして、それぞれの国で生産されている万年筆は、その国々で生産している車の雰囲気と一致するところが多々ある。

ドイツ製のペンはドイツ車と同じ地味だが質実剛健。イタリア製は華がありデザイン的に他を圧倒している。国産万年筆も、車と同じようなクオリティの高さが魅力の一つだ。

上記のような説明で始まるコラム記事は、まずはドイツを例に挙げて以下のように続きます。

私の持つ印象として、モンブランはメルセデス。モンブランの黒塗りの躯体に映えるホワイトスターをみると、メルセデス・ベンツのボンネットやフロントに輝く「スリーポインテッド・スター」のイメージが一致する。ペリカンはメルツェデスに比べて、スポーティさがあるBMW。その威容はモンブランと同じ重厚感を放っている。

ポルシェはそのままポルシェデザインといきたいところだが、わたしの中ではファーバーカステルの伯爵シリーズ。Lamyはカジュアルさがその魅力のフォルクスワーゲン

流石に、ドイツが好き、と言われるだけのことはあって、詳細に説明されていますね!コラムは、更にイタリアへ移行します。

イタリアはもっとわかりやすい。モンテグラッパはフェラーリデルタはアルファロメオ(この2つはそのまま!)。派手で馬力を追求していく姿勢は、車も万年筆も同じ太陽のエネルギーを感じることができる。

イタリアとしては、アウロラをどう感じているのかをちょっと知りたかったな~と感じながらも更に続きを読みます。

国産を見てみると、パイロットはトヨタ、セーラーはニッチの独自路線を追求するのが上手なマツダといったところか?(単純に広島イメージから来ているのかもしれないが)

ちょっとマツダというが気になりますが、そこはご愛嬌!個人的には、ホンダの方が適切かな、何て感じながら、良く当たっている、何て考えて読み進めました。

こう見ると、万年筆は車と同じ工業製品ということがよくわかる。
いくらエレクトロニクス技術が発展しても、タイヤ4つでアクセルとハンドルで操作する車も、毛細管現象を利用した万年筆も、基本構造は生み出された当初と現代とでたいして変わらない。ある程度確立された基礎技術の中で、各社デザインや新素材・新技術を活用して競い合っているところなどが、車とイメージが一致することが多いのかもしれない。

わたしの中での車のイメージは、やはりドイツ車のポイントが高いので、万年筆も自然とドイツ製品に魅力を感じてしまう。そうしたドイツペンの中で、ペリカン・スーベレーンシリーズのボルドーは、イタリア製とは別な種類の「地味な中での華」があり、わたしの心をとらえていた。

上記の内容には、反論される方もいらっしゃるかもしれませんが、これはあくまでも感覚として解釈するべきで、反論や批判をすべき内容ではありませんよね!

今、「ペリカン・スーベレーン M400」にとっても興味があるし、Lamy Safari は既に 2 本を利用して、ペリカン・トラディッショナルを常用していますから、万年筆履歴が似ている!?ので、とっても参考にしています。

【追記有】内田樹氏の著書をもうちょっと読んでみたい!

私の身体は頭がいい (文春文庫 う 19-2)事の発端は、本ブログの投稿記事、「大学入試「現代文頻出著者」ランキング!?」を公開して、内田樹(うちだたつる)氏に関しての記述を掲載したことに始まりました。

恥ずかしながら、それまでまったく知らなかった内田樹氏に関して、「合気道をやっている」ということと、「専門が武道」といったことから、ちょっとだけ興味があって、「文庫本であれば、内田樹氏の本の内容が外れでも、損害は少ないから良いだろう・・・」と気楽な気持ちで購入した内田樹著「私の身体は頭がいい」(文春文庫:2007年9月)という文庫本!これが衝撃的な内容でした。何やら、これまでもやもやっとしていたスポーツに関する疑問が、まるで霧が晴れるように、す~っと視界良好になっていきました。

合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論 [朝日新書064] (朝日新書 64)ただ、この文庫本、エッセイ集というだけあって、短編の寄せ集めで、文庫本のタイトルとしては、ちょっと疑問に思うような内容の短編も掲載されている!

そこで、もうちょっと詳細に記述してあるのでは、という考えで、内田氏の本としては、2 冊目となる内田樹、平尾剛著「合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論」(朝日新書:2007年9月)を購入。序盤は、「私の身体は頭がいい」に啓されている内容が繰り返されていて、ちょっとがっかりしていたのですが、後半に進むにつれて、現代スポーツの問題点や、体育教育に関する批判とその根拠を、内田氏独特の切り口と、平尾剛氏の実体験とで、まるで隙がない内容になっていきます。これがまた小気味良い!

こうなったら、もうちょっと内田樹氏の「身体論」以外の本も読みたい!珍しく、そうした感覚が湧いています。めったに、一人の著者に傾注することがない私ですが、この内田樹氏は、どうもはまってしまいます・・・

そこで、ちょっと内田樹氏の著書で、私個人が興味を持っている新書と文庫本に限定して、リストしておきましょう。

まずは、文庫本のリストから!

さてさて、新書はというと・・・

上記は、2000 年以降に出版された新書、文庫本のリストです。全てを読むかどうかは、現在まったく解りませんし、途中で単行本へ移行するかもしれませんし・・・それにして多いですね~

どれから読もうかな・・・まずは、中学 2 年生の娘がいますから、内田樹著「14歳の子を持つ親たちへ」(新潮新書:2005年4月)からでも読んでみようかな。

【追記:2008年02月16日】
昨日ちょっと立ち寄った書店で上記の本を探してみました。(どれってことではなくて、内田樹氏の文庫本や新書全般を探しました・・・)

あったりなかったりでしたが、その中でもちょっと気になったのが、内田樹著「ためらいの倫理学―戦争・性・物語」(角川文庫:2003年8月)です。前書きを読んでみると、どうやらこの文庫本(もともとは単行本!?)の内容は、内田樹氏のデビュー作のようです。インターネットで公開しているブログの投稿記事を総括した作品らしいのです。

更に興味深いのは、私が興味を持っている宮崎哲弥氏に関する記述がある!本ブログでも、いくつか宮崎氏に関しての投稿記事を公開していますが、その一つ、「宮崎哲弥氏がいう啓蒙三羽烏」にその理由を簡単に記述しています。

さてさて、内田樹氏ですが、宮崎氏に関してはとっても批判的!?こりゃ、読まずにはいられませんが、今はまず「14歳の子を持つ親たちへ」を読んでみよう・・・

「書評」に関する考察

ちょっと大袈裟なタイトルですが、最近興味深い投稿記事を拝読しましたので、自分なりの考えを総括しておこうと考えて。

きっかけは、ブログの投稿記事、「池田信夫 blog::404 Blog Not Found を読むのをやめた」でした。

いくらブログとはいえ、書評というのは、その人が批評に値すると思ったものを取り上げることに意味がある。内容にかかわらず毎週とりあげるなら、記事ではなく広告という別の欄でやるべきだ。こういうけじめのない商業主義が拡大すると、ただでさえ質の低い日本のブログの質がさらに低下すると思うので、定期的に読むのはやめた。

上記の投稿記事が公開されることになった背景を簡単に解りやすく説明している投稿記事もあります。「文化レベルが高すぎます::書評という名の宣伝が「けじめのない商業主義」」が、その背景を説明している投稿記事。

今回の週刊ダイヤモンドについて言えば、まず「404 Blog Not Found::勝間ファン必見 - 書評 - 週刊ダイヤモンド2008.02.09特大号」があって、池田氏のカウンターが「あなたの知的生産性を10倍上げる法」。それに対する言い訳が「我々全員の知的生産性を10桁上げる方法」でしょう。小飼弾氏が書評、池田信夫氏が正反対の評をあげる、小飼弾氏が言い訳、というパターン

私は、「404 Blog Not Found::勝間ファン必見 - 書評 - 週刊ダイヤモンド2008.02.09特大号」を読んで、普段購入しない「週刊ダイヤモンド」を購入しました。特集記事の内容には、特に惹かれることは無く、「ふ~ん・・・そっか!」程度。

更に、この「週刊ダイヤモンド」の特集のおかげで、勝間和代氏の書籍を購入しなくても良いな、と考えることができました。そもそも、自己啓発関連の本は、嫌というほど購入、内容を参考しながら実践してみたのですが、どれもこれも長続きしませんでしたから。こうして考えると、「404 Blog Not Found::勝間ファン必見 - 書評 - 週刊ダイヤモンド2008.02.09特大号」に感謝!

しかし、小飼氏のブログでは、勝間和代氏の書籍は絶賛していて、逆に小池信夫氏は、批判的立場をとっていますから、私がとった行動(週刊ダイヤモンドを購入して、特集記事によって勝間和代氏の書籍が必要なしと判断した・・・)から、私はどちらのブログも継続的に拝読させて頂こうと考えているわけです。

本ブログも書評(書評とは言いたくありませんが・・・)は多く掲載していますから、上記のブログの内容には、ちょっと考えさせられました。池田信夫氏は、「書評は批評」と主張されているのでしょうか!?もし私のこの解釈が間違っていなければ、池田信夫氏は、批評を公開していることになるのですから、個人的には参考にできないかな・・・

多くの方々が、ブログ上で、ありとあらゆる書籍に関する「書評」を掲載されていますが、それをどう解釈するかは、ブログを拝読している読者に責任があると考えていて、その「書評」という形式や「書評」の内容そのものに関して議論すべきではないと考えるのですが!?

私は、本ブログでは、閲覧してくれる方々のために「書評」を掲載したことは無く(すいません、無責任かもしれませんね!)、どちらかというと、自分の覚書という主旨で「書評」を掲載しています。そういう意味では、本ブログでは、「書評」ではなく、「感想」というべきなのかもしれませんが。

また、感想を記述したくない本に関しても、「自分のための覚書」ですから、可能な限り読了した文献に関しては、「感想」を記述するようにしています。

週に何十冊、何百冊と読むわけではないし、新書や文庫本を中心に読んでいるわけですから、「書評」なんていう大袈裟なことではありませんし、自分も何冊か本を書いていますから、著者の苦労もある程度は理解できるつもりですから、「批評」なんてできないのが本音ですが。

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