推薦図書
「推薦図書」といっても、あくまでも私の独断と偏見によるものであって、どなたか著名な方の推薦を持ってきたわけではありません。
ただ、「本を読む」ことは、専門分野は勿論ですが、専門分野以外でも個人の「文化資本」[1]の増大が可能だと考えています。
私個人としては、世間一般で言う「読書法」とか「読書技術」といったものを習得して、読書をする必要は無く、ただただ面白そうな本を読みあさればいいと思っていますが、それでもやっぱり「面白くない本」を最後まで読んでいるのは辛いですよね。可能な限り、「面白い本」や「役に立つ本」を効率よく見つけたい!
そんな思いから、以下に読書法に関する図書をリストしておきます。
本は10冊同時に読め!
ちょっと内容は衝撃的ですが、元マイクロソフト社の社長、成毛眞氏の「本は10冊同時に読め!―生き方に差がつく「超並列」読書術 本を読まない人はサルである!」(知的生きかた文庫:2008年1月)です。
「会社に人生を捧げていると考えているビジネスマン諸氏」、「常に成功することを模索して、Know-How 本を買いあさっているような方々」、更には、「40 歳代、50 歳代といった人生をシャカリキに生きてきた方々」等には、覚悟して読む必要がありそうです。
そもそも、成毛眞氏自身が、以下のように明言しているので、この考え方に賛同できないとなかなか読みずらい本だと思います。
私はいいかげんな人間だし、ふざけた人生を送っている (中略) 人生は遊ぶためにあり、仕事もどうらくの一つである。(p.45)
更には・・・
40代・50代のベテラン社員で働きアリという人はどのような本を読めばいいか。そんなものはない。もう手遅れなので、何を読んでもムダである。(中略)経営者向けの本もない。経営者になってから経営論や戦術論に関する本を読んでいるようでは、遅すぎる。(p.156 ~ 157)
私個人としては、「仕事は遊びや道楽」といったところまではいっていませんが、仕事第一で一生懸命会社に尽くしてきたといった記憶はないし、まったく出世に関しても興味がありませんから、とっても興味深く読了することができました。
本を読む本
読書法といえば、モーティマー・J. アドラー、C.V. ドーレン著、外山滋比古、槇未知子訳「本を読む本」(講談社学術文庫:1997年10月)を外すことができないそうですが、私はまったく知りませんでした・・・
2008 年になって読みましたが(というより、上記の「本は10冊同時に読め!」に刺激されてなのですが・・・)、この本には、良い本の見つけ方は勿論ですが、この「本を読む本」では、本を大きく 2 つに分類しています。1 つは、小説、戯曲、叙事詩、抒情詩等の「フィクション」で、もう 1 つは知識を伝える「教養書」です。
本ブログでは、本の分類には興味があり、「本を読む本」を参考にして推薦図書を分類していこうと思います。
ただ、「マイブーム」である内田樹氏の本は、上記で紹介した「本を読む本」を参考にした本の分類とは関係なく、独立させたページにしようと思います。
脚注:
[1]:「文化資本」とは、内田樹、名越康文著「14歳の子を持つ親たちへ」(新潮新書:2005年4月)で知った言葉で、専門以外での広い範囲での知識や経験を指す。偏差値ばかりが選考して、所謂「点数が取れる」だけで「利口」とするのではなく、幅広い知識と経験を持っているような「利口」な人になるために必要不可欠な事項を指す。
(記:2008年03月02日)