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カテゴリー:「脳科学」に関するアーカイブ

脳科学は、ヒトを含む動物の脳について研究する学問分野で、神経科学とも呼ばれ、それに関連する投稿記事。

記憶の分類:スクワイアの記憶分類

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方これまでに幾度となく、「記憶」の重要性を投稿記事として公開してきました。マイブームである「脳科学」を知れば知るほど、その重要性が明らかになるのと、興味が尽きない話題です。

投稿記事、「高齢とともに記憶力が衰える、はウソ!:記憶力を強くする」でも記述しましたが、勉強に、運動に、仕事にとありとあらゆる世界において、「記憶」が非常に重要で、その記憶のメカニズムが解明されることは、いろいろな分野で飛躍的に進歩するような気がしますよね!

この「記憶」は、脳科学の世界では、明確に分類して研究されているということも、池谷裕二著「記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方」(ブルーバックス:2001年1月)に示されています。

短期記憶:30 秒から数分以内に消える記憶で、通常 7 項目程度の小容量
長期記憶:エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶、プライミング記憶の 4 つ

更に上記の記憶は、以下のように分類もされているようです。

顕在意識:短期記憶、エピソード記憶
潜在意識:意味記憶、手続き記憶、プライミング記憶

顕在意識は、個人的に意識のあるレベルで記憶されていて、潜在意識は、自分の意識が介在しない。

上記のような分類は、米国の心理学者であるスクワイアによって提唱された最も一般的な記憶に関する分類方法のようです。

実は、上記のような記憶の分類を知った上で、それぞれの特徴と増強方法を知ることが非常に重要です。言葉、運動、目に見える世界・・・全てが記憶によって脳内に蓄積されている、という説明をされると、流石に納得できる!「記憶」という日常ではまったく意識していなかった事項が、科学的に解明されてくるのは、本当に興味深いですよね!

個人的には、興味の発端である心理学の専門家が、脳科学に関する記憶の分類の方法を提唱したということもある種の驚きでした!

勝負に勝つために勝負脳を全開にする 9 つの秘訣!

投稿記事、「できる人間のための 4 つの能力段階」において、運動能力を高めるために第 3 の知能、表現する能力である多重知能が必要であることを、新書、林成之著「勝負脳の鍛え方」 (講談社現代新書:2006年10月)から抜粋してご紹介しました。

同書においては、「運動神経を高める」ことは、第 3 の知能を向上することによって達成でるが、それだけでは勝負に勝てるようにはならない、としています。「勝負に勝つ」こと、即ち第 4 の知能である「独創的創造能力」を向上させる必要があるとしています。これこそが、「勝負脳」であると主張されているわけです。

試合中、緊張度の高いビジネスの最中、更にはいろいろな勝負の場面で、攻める戦略を創造できるような脳が必要であって、それを高いレベルで維持することが、世界で活躍するための最短の方法である、と説いているわけです。

させ、上記の新書には、そうした「勝負脳」を全開にするための以下の 9 つの秘訣を紹介しています。リストは、私なりの解釈を加えています。

  1. サイコサイバネティックス理論(目的実現理論とも呼ばれる)を応用せよ:目的、目標を明確にして、更にはそれらを達成するための行動計画をたてよ!
  2. 最初から 100% 集中せよ!:試合開始と同時に 100% 全開で戦え!
  3. 相手の攻撃は最大のチャンス:相手にはあえて攻撃させ、攻撃を持って撃沈させるように攻めよ!
  4. 相手の長所を打ち砕け:長所を打ち砕くよう普段から高い目標を持って鍛錬せよ!
  5. 相手の立場になって勝ち方のイメージをつくれ:先入観や昔の情報に惑わされず、その日のその試合中に、相手の立場を見抜く洞察力を付けよ!
  6. 脳の温度上昇に注意:長時間の戦いのために、脳を冷やせ!
  7. 脳の疲労は勝負の大敵:必ず疲労する脳は、日常生活において、てきぱきと一日の仕事や目標を達成する行動パターンをつくれ!
  8. 勝負の最中にリラックスするな:「素晴らしい戦いをしよう」といった心の高まりを維持しろ!
  9. 緊張しすぎた時の対処法:呼吸法の活用し、伸筋・縮筋を意識し、笑顔を鍛え、そして結果を意識するな!

上記の第 1 項以外は、試合中に実践しなければなりません。即ち、試合を積み重ねていかなければ、「勝負脳」を鍛えることはできそうにありませんね!

こうした内容は、「記憶は失敗を繰り返して向上させよ」と説いている新書、池谷裕二著「記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方」(ブルーバックス:2001年1月)でも通ずるところがありますよね!

できる人間のための 4 つの能力段階

投稿記事、「記憶力を高め、記憶をより簡単に引き出すために」を公開して、どうやって記憶力を高めて、どうやって記憶した内容を引き出すかを記述しました。

前者(記憶すること)は、知識を脳に取り込む能力であり、後者(イメージ記憶をつくる能力)は、知識を脳内で再構成する能力、と林成之氏は言っています。しかし、こうした 2 つの能力だけでは、実際は「頭がいい」とか「スポーツができる」といった領域には達しない、と新書、林成之著「勝負脳の鍛え方」 (講談社現代新書:2006年10月)の中で主張しています。

本当の意味で、「頭がいい」とか「スポーツができる」といったレベルに到達するためには、上記の 2 つの能力に加えて、覚えたことをパフォーマンスする知能、即ち表現知能(表現する多重知能の能力)が必要であるとしています。更に、独創性や創造力を生み出す能力(独創的想像能力)が備わって初めて到達することができる、とも言っています。

即ち、以下のように総括しています。

  1. ものを覚える:知識を取り込む能力
  2. 忘れた情報を脳内で再構成する:知識を脳内で再構成する能力
  3. その内容を表現する:表現する多重知能の能力
  4. そこから独創的な創造力を生み出す:独創的創造能力

上記の 1 から 4 までのサイクルを繰り返すことが重要であるとしているわけです。我々人間は、上記の 4 つの段階が必要であるにも拘らず、1 つ、ないし 2 つの能力を高める努力しかしていない、というのが著者の主張です。それに関しては、とても説得力があり、納得できるものです。

特に、3 番目の「その内容を表現する能力」が劣っていると、結局は「いくら勉強しても成績が上がらない」とか「猛練習をしても運動がうまくならない」といった結果になるそうです。

さて、この表現する能力において、とても興味深い記述があります。

表現知能(内容を表現する能力)は、一つではありません。言語知能、理論知能、計算知能、音感知能、運動知能、空間認知知能というように、いくつもの知能に別れています。特筆したいのは、運動知能がほかの知能と同列にあることです。(p.65)

上記の記述は、正に「スポーツばかりしていると頭が悪くなる」と言われることが、脳科学の観点からすれば、まったくの間違いであることを意味します。振り返ってみれば、私の周囲にいる一流と呼べないまでも、日本では優秀といえるだろうレベルのアスリート達は、ほとんどが学生時代には成績優秀だったし、今でも素晴らしい論理を展開している!経験的にも、こうした林氏の解説は実感することができます。

スポーツができる、頭がいい・・・文武両道は、脳科学の世界では、ごく自然な流れだったのです。

高齢とともに記憶力が衰える、はウソ!:記憶力を強くする

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方スポーツ、勉強、仕事など全てに重要なことは、記憶であることは、これまで何度も投稿記事にしました。また、記憶力を高める方法もいくつかの新書で紹介されていることも公開してきました。

脳科学の観点から、既に記憶というものは、科学的に立証されだしているんですね。もっと早く知っていれば良かった!「個人的には、年齢もかさんでいるし、既に記憶力なんて私には無縁かも・・・忘れっぽくなってきたし・・・」と、半分は諦めムードだったのですが。

ところがです!「歳をとってきたからといって記憶力が低下する、といったことは脳科学の観点からはありえない」と説明している新書を発見!衝撃的な内容です。記憶の種類は年齢とともに変化するが、記憶力そのものが低下することは無い、ということを科学的に検証しています。

新書、池谷裕二著「記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方」(ブルーバックス:2001年1月)が、そうした内容を解説しています。ブルーバックスという種類の新書で、理系に私にはとてもなじみやすいシリーズですが、「科学的に」といった理論的な展開が嫌いな方には難しいかもしれません。

実際に、この新書には、脳科学に関して、記憶を科学的に解説している章もあり、理解するのが大変な章がありました。それでも、これまでの脳科学に関する文献よりも、私にとっては、より説得力がありました。

特に以下のような解説は、科学的に「年齢とともに記憶力が低下する」を否定していてとても興味深い!

  • 海馬は「記憶」を頼りにあれこれと考察するときに使われ、そしてまた、使われることによって海馬が鍛えられ膨らみ、記憶力が増大するという仕組みだったのです。この発見によって、鍛えさえすれば記憶力は上昇するけれども、鍛えなければ記憶力は増強しない・・・(p.30)
  • 若い頃よりも歳をとったほうが記憶の容量が大きくなるということを意味しています。それなのに人は「歳のせいで覚が悪い」と嘆きます。この嘆きはたいへんな間違い・・・(p.187)
  • いつまでも同じような勉強方法を繰りかえしていると、自分の記憶力に限界を感じるようになるのです。また、そういう人に限って、「もう若い頃のようには覚えられない」と記憶力の低下を嘆くのです。もちろん、それは、本当に記憶力が落ちたわけではなく、記憶の種類が変わったにすぎません。(p.190)

更に、上記に加えて、「脳科学の観点から、天才は存在しない!」とといていることにも感銘しました。「天才」は、研究分野や勉強の世界だけに限らず、スポーツの世界でも「天才」は存在しないと科学的な根拠をベースに論じています。

年齢を言い訳にするのではなく、もうちょっと脳科学を知って、更なる精進が必要だな、と思い知らされた新書でした・・・

記憶力を高め、記憶をより簡単に引き出すために

スポーツに限らず、勉強や仕事とありとあらゆる事象に対して、「イメージ記憶」といわれる記憶が重要であることは、本ブログの投稿記事である「スポーツ上達のキーであるイメージ記憶とは!?」で公開しました。

さて、こうした「イメージ記憶」を高めることができれば、理屈上はスポーツ等の能力を向上させることができる!ではどうやって・・・という問いが出てくるのが当然ですね。これまでも幾度も登場している新書、林成之著「勝負脳の鍛え方」 (講談社現代新書:2006年10月)には、以下のことを何度もよく見て覚えること。そして実行することによって記憶力は高まるとしています。

  1. 海馬回(かいばかい):学習する・覚える
  2. 扁桃核(へんとうかく):感動する
  3. 視床下部(ししょうかぶ):意欲を高める
  4. 側坐核(そくざかく):好きになる
  5. 尾状核(びじょうかく):感情を込める
  6. 嗅結節(きゅうけつせつ):香りを嗅ぐ
  7. 前頭連合野(ぜんとうれんごうや):良く考える

上記の 7 つは、本ブログの「「意識」「心」「記憶」を調整するモジュレータ神経群」でも触れていますので興味のある方は参照して下さい。

さて、上記の 7 つは、人間の心を生み出すとしていて、記憶と心が連動しているのですから、心を高めれば、記憶も向上するということになる、ということを根拠にしています。どんなに優れたコーチからテニスを習っても、ゴルフを教えてもらっても、教えられている本人が、そのコーチを好きでなければいけないし、教えられたことに対して感動しなければ記憶に残らない・・・私個人も経験的にも納得できる内容です。

記憶は、上記の方法で高めることができますが、実際にはそうして蓄えられた記憶を引き出す必要があります。当然ですが、何度も何度も同じ事を繰り返し実行することで実践に繋げる方法はありますが、もっと効果的に記憶を引き出す方法はないか。

上記の新書では、以下の 7 つの方法を推奨しています。

  1. 人の話はできるだけ興味を持って。感動して聞くようにする。
  2. 覚える内容にも興味を持ち、好きになるようにする。
  3. 長時間の学習はできるだけ避け、時間を限定して集中して覚える。
  4. 覚える内容を、自分の得意なものと関連づける。
  5. 声に出して覚える。
  6. 覚える内容について、自分で独自に考え、勉強する。
  7. 覚えたものは、その日のうちに一度、目を閉じて声に出してみる。

上記 7 つを実行することによって、「イメージ記憶」を引き出し易くなるとしています。どうでしょう。スポーツに限らず、勉強においては、「好きな先生が担当する好きな教科」は成績も良かったのでは無いでしょうか!?

次女のテニス!まずは担当コーチを好きになること、そして教えてもらうことに感動すること、短時間で集中してやること、更に受けたレッスン内容は、その日のうちに声を出して復習すること・・・これだけでも上達の速度は向上するのではないでしょうか・・・

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