リスクを冒せ!:オシムがまだ語っていないこと
かなり前になりますが、本サイトで「長所を伸ばす教育:オシムがまだ語っていないこと」という投稿記事を公開しました。そこで、原島由美子著「オシムがまだ語っていないこと」(朝日新書:2007年06月)という新書に記述されていた内容を紹介しました。書評に関しては、上記の投稿記事を参照して頂くとして・・・
実は、「長所を伸ばす教育」ともう一つとても注目している内容が記述されています。それは、「リスクを冒せ!」という内容。通常は、リスクを回避するために忠告をするはずですが、オシムは、「あえてリスクを冒せ」と解いているわけです。
「リスクを冒せ。ミスを恐れるな」。それが、代表監督になってから 6 ヶ月間、一貫して繰り返してきたことだ。(中略)「リスクを冒せ」というのは、計算されたリスクなのだ。(p.188)
上記の内容は、新書の前半にも記述されています。
「リスクを冒さないサッカーは、塩とコショウの入っていないスープのようなもの」とオシムは言う。しかし何でもかんでもリスクを冒せ、ということうではない。きちんと見返りのあるリスクを期待している。「いつ、どういう状況でリスクを冒すべきなのか。その判断能力ををつけてほしい。つまり、計算されたリスクなのだ」 (p.81)
以前、高校2年の時、私が中学時代に所属していたバスケットボールの監督が・・・
「最近、お前のバスケットボールは小さくなったな~もっと中学生のときのようなハチャメチャなことをやっても良いんじゃないか!?そうしたところから突破口ができるということもあるんだから・・・」
正に、リスクを回避するようなバスケットの試合戦略を施す私への忠告だったのかもしれません。次女がテニスに夢中で、いろいろな大会へ出場していますが、もう一歩のところで肝心な試合に勝てないまま 2 年が経過しました。私は、このオシムの言葉が最も次女の試合を表現していると感じています。
リスクをとらない!
もっともっとリスクを冒し、突破口を切り開く、または一気に対戦相手を叩き潰す、といった展開があって良いのですが。
社会人になって、若い社員を見ていると、オシム監督が言う「リスク」を冒す社員が少なくなってきました。中堅企業やまだまだベテランの域に達しない社員等は、もっとリスクを冒し、更なる飛躍を狙って欲しいとせつに望んでいるのですが・・・