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新運動理論

以前から、「世界で通用するアスリートになるために、日本人は何か違ったやり方があるのではないのか」と考えていました。欧米人のような筋トレは、日本人にとって本当に必要なのか、と疑問を持っていました。

そうした中で、初めて出会った文献が、矢野龍彦、金田伸夫、織田淳太郎共著「ナンバ走り」(光文社新書:2003年11月)でした。桐朋高校のバスケットボールチームが話題でしたから、上記の疑問を解決するために購入したわけではありませんでしたが、「何やらこれまでとは違った特徴的なことをやっているな・・・」とかなり印象的に残る文献でした。

私の身体は頭がいい (文春文庫 う 19-2)どうやら、古武術という日本古来の身体技法を基本としてた理論を展開する甲野善紀氏の影響を受けているらしいのです。

そんな状況下で、偶然見つけた2005 年 に発行されている新聞の切り抜き!本ブログの投稿記事、「新運動理論」のタイトルで公開しましたが、古武術とか武術といった日本古来からの身体運動を基礎にした「新運動理論」が注目されていました。

上記の新聞の切り抜きで、リストされていた文庫である内田樹著「私の身体は頭がいい」(文春文庫:2007年9月)を書店で見つけたので購入。これが衝撃的な出会いでした!

たまたま、正月に読んだ雑誌で、「大学入試「現代文頻出著者」ランキング!?」が掲載されていて、その中の、第 2 位としてリストされていた内田樹氏との名前があっただけでの興味本位でのことだったのですが・・・

内田氏の「新運動理論」は、脳科学に関する記述もあり、全てが理論武装されていて、それこそ隙が無い!そして、複数の文献を読んでいく内に、一つ総括しておきたいな、と考えたわけです。

本ページでは、私が読了した「新運動理論」に関連していると思われる推薦図書を列記しましょう。

合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論

上記の内田樹著「私の身体は頭がいい」(文春文庫:2007年9月)に感化されて、以下の本を読了していますが、どれもこれも読み応えがある内容です。

合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論 [朝日新書064] (朝日新書 64)内田樹、平尾剛著「合気道とラグビーを貫くもの 次世代の身体論」(朝日新書:2007年9月)は、内田氏とラグビーの平尾氏の対談集で、序盤は「「私の身体は頭がいい」の繰り返しの内容が綴られています。平尾氏は、「私の身体は頭がいい」を読んで、これまでのラグビー人生が変わった、と言っているくらいですから、当たり前ではあるのですが・・・

後半になって、スポーツへの批判や学校教育への批判を対談形式で展開しています。こうした批判は、良く見かけますが、全日本で活躍した平尾氏の裏付けがあって、批判が展開され、本来の運動論が繰り広げられ、素晴らしい内容になっています。

身体から革命を起こす

身体から革命を起こす (新潮文庫 こ 43-1)以前の本ブログの投稿記事、「新運動理論」でご紹介した文庫、甲野善紀、田中聡著「身体から革命を起こす」(新潮文庫:2007年8月)が 3 冊目になります。

これまで、当然ですが、甲野善紀氏には興味があって、いろいろと文庫や単行本を読んでみようと試みましたが、私のような凡人には、ちょっと難しい・・・「何のための記述なのか」と何度読み返す部分も多く、読了ができませんでした。

ところが、この「身体から革命を起こす」は、田中聡氏が執筆を担当、絶妙なタイミングで甲野氏の説明や解説を入れ、田中氏の言葉で話を展開するので、素人である私にも理解し易く構成されています。

甲野氏に関する考え方は、内田樹氏の文献で触れていますから、その分、これまでよりも理解力が私にできているので、より理解がし易かったと思います。

特に、指導者やコーチに対する批判、学校教育に対する批判、そして現代スポーツに関する間違った姿勢・・・どれをとっても、背景には強い信念と実践から得た体験談もあり、非常に説得力があります。

読み易い文体で、上記のような独自の視点での考え方は、すらすらと理解できる!本当にお勧めの一冊です。

(記:2008年2月14日)